(準)摂食障害

臨床上の摂食障害
90%以上の人が悩んでいる摂食障害の違いについて



















■本質的な摂食障害とは







痩せ願望→痩せようとする行動→拒食・過食→満腹中枢崩壊→摂食障害


これは準摂食障害であり、臨床上の本質的な摂食障害ではない。





臨床における摂食障害とは
抱えきれなくなった感情などの対処法として現れる症状の事を指す。

これは主に境界性パーソナリティの人に診られる症状ではあるが、
アレキミシア(言葉という武器を失った人たち)も少なからず、
過食や過食嘔吐によって自分を発散させたり周りにSOSを出している。




この二つの大きな違いはこうだ。


摂食障害
外見をどうにかしようとしている。

外側に向けた自分に対処を行おうとしている。


それはある意味で現状に満足できない、
「これだけでしかない自分」を強制的に
理想や社会で評価される自分に引き揚げようとしているのであって、
そういう意味ではドーピングとも言えるかもしれない。

(痩せたい欲望を満たすためという意味では内面への対処とも言えるかもしれない)






一方で本質的な摂食障害は内側への対処を行おうとしている。


痩せたいとかモテたいとか
外見の問題をどうにかしようとしているのではない。


どうしようもなくなった内面に対処しようとして自分を守ろうとするためにする
過食・過食嘔吐なのだ。


壊れそうにさせる感情や不全感を自分から取り除く方法を
そうやってでしか対処できないところに
過食や過食嘔吐が用いられるのだ。







この推察から何を学べるかというと
摂食障害の事までも心の領域の問題として扱って
摂食障害=心の病、という定説を流すから、
摂食障害は治りにくい病になっているのではないだろうか?という事だ。


パーソナリティ障害や言葉という武器を持てないのであれば、
カウンセリングやDBTなどの心理療法が有効だし、
そこで少しずつ対人関係、コミュニケーション、生き方を良い方向に持っていければ症状も好転するかもしれない。



その一方でダイエットから始まって、満腹中枢が壊れてしまったことに起因する準摂食障害に必要なのは心理療法よりも栄養療法、いや、療法なんて堅苦しいものじゃなくて、
きちんと食べて中枢を正常化させることなのではないだろうか。



もしも満腹中枢の崩壊が苦しみの元凶でいつまでも抜け出せない人がいたとしたら
心の病という認識のままでは、いつまでたっても満腹中枢への対処をせずにいつまでも治らないという
最悪の状況に追い込まれるのではないだろうか。




心の病っていうのは
心の悲鳴をどうにかできなくて身体化・行動化することを言う。


だとすると、ダイエット派生の準摂食障害
心の病の領域の摂食障害
別のものとして考えてアプローチしていく必要があるのでは。




心じゃなくて満腹中枢に原因があるのなら
満腹中枢に向けた対応策を講じなければ
永遠に治らない。




この二つのすみわけが行われずに
食べ吐きが同じものとして扱われているのが
摂食障害者を苦しめウ根本原因なのかもしれない。




あなたはどちらの対策が必要ですか?