愛が欠落している
書籍『愛するということ』(エーリッヒ・フロム)には
未成熟な愛は「あなたが必要だから、あなたを愛する」と言い、
成熟した愛は「あなたを愛しているから、あなたが必要だ」と言う。
って書かれている。
未熟な愛は、相手への愛というより、自己愛なのだ。
自分を可愛がってくれる人を
愛していると錯覚して都合よく利用としているだけで。
その場合、愛情は自分に向けられているので、
相手に届きにくい。
だとすると、病気で苦しんでいて孤独な僕を
理解してくれそうな人に「助けて!」って叫び抱きつくのは
相手を求めているけれど愛ではないって事だ。
相手のためじゃなくて自分を満たすために相手を求めているから。
自分にとって必要な人を愛そうとしている
自分は自己愛を満たそうとばかりしている。
そういう自分はやっぱり、愛が欠落しているのだと思う。
愛が欠落しているって自分でわかっているからこそ
愛を補おうとして、愛を得ようとしている。
だけれども、得ようとしている愛は
本当の愛ではない。
だいたい、愛が何で、どんな形かも、分からない人間が
愛をつかめるわけが無い。
いつか本当の愛に辿り着けるだろうか。