先生!過食嘔吐の意味、分かってくれてます??
「過食嘔吐を止めなさい!
さもないと、治療には協力できません!!」
と言う精神科医がいたら、
患者の事を本当に理解してくれているとは
思えない。
それは、摂食障害を”食行動の障害”と捉えていますと
暴露してしまっていると言う事だから。
「吐いているうちは摂食障害は絶対に治りません!!」
っていうのは間違いないとしても
患者にとって、摂食障害はどういう存在なのか。
分かろうとしていない医者には
信頼を置くことはできませんよね。
☆☆
(水島広子/過食症・拒食症を対人関係療法で治す/紀伊国屋書店)
参考引用
患者さんが本当に言いたいの
「今は過食嘔吐がなければ心のバランスが保てません」
といいことなのです。患者さんにとって真実ですから、
きちんと認める必要があります。
患者さんが恐れているのは病気が治ることではなく、
そのバランスを崩されることなのです。
過食嘔吐が唯一の楽しみです、という人も
過食嘔吐が心身に負担を掛ける事はよくわかっています。
治療で目指すのは、過食嘔吐に頼らなくても心のバランスなどと比べ物にはならないくらい、
安定して満ち足りたものになるでしょう。
治療に協力してもらうためには患者さんを安心させることが必要です。
過食嘔吐は自由にやってください、
過食は心のバランスがとれてくると自然と止まってくるものです、と言って
現在のバランスを不用意に崩さない意志を明らかにしておきます。
何といっても摂食障害は基本的には心の病です。
心が病んでいるからこそ症状というSOSが出ているのです。
だからこそ治療する必要があるのです。
- 作者: 水島広子
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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